ミノキシジルで生えなくて悩んでいる男性

ミノキシジルは国内で認可を受けている唯一の発毛成分です。

しかし、中にはミノキシジルを使用した後に『効果なし』と感じる人もいらっしゃるようです。

この記事では、ミノキシジルの発毛剤を使っても効果が出ないケースがある4つの原因とふさわしい対策について詳しく解説していきます。

ぜひあなたの薄毛治療にご活用いただければ幸いです。

原因1: 6ヶ月まだ経過していない

ミノキシジルが効かずに不思議に思っている男女

実際に、リアップシリーズは国内の臨床試験でも90%の被験者が薄毛改善を実感した、という結果が出ています。日本で販売が開始されてから20年ほどの歴史を持つ発毛剤ですから、ミノキシジルが薄毛に効果があることはもはや疑いようがないでしょう。

しかし、ミノキシジルは最低6ヶ月で効果を判断するようにと指示がなされているのはご存知でしたでしょうか?

これは言い換えると、あなたがミノキシジルを使用してまだ半年未満であるなら、『効かない…』と感じているのは至極当然であるということです。

ですが、なぜこれほど信頼と実績がある発毛成分なのに、半年もの期間が必要になるのか不思議に思われるかもしれませんね。その理由にはミノキシジルが発毛効果をもたらす仕組みが深く関わってきます。

参考:

血流改善による効果はすぐには表れない

そもそもミノキシジルは発毛剤としてではなく、高血圧患者のための「降圧剤」として開発されたのが始まりです。

最初に開発されたのが1965年のアメリカでのことであり、現在ではもうミノキシジルよりも効果の高い降圧剤が存在するので、高血圧治療を目的とした研究・開発は行われていません。

本来の用途なら役目を終えているはずのミノキシジルが今でも現役なのは、副作用として発見された発毛作用が非常に優秀であったためです。

ミノキシジルの発毛作用は、本来の用途である降圧剤の血管拡張作用によるもの。血管が拡がることで血流が改善され、髪の毛を作るための栄養が行き渡りやすくなるのです。

もちろん薄毛の原因は症状によっても異なるので、全ての方にミノキシジルの血管拡張作用が有効とは限りません。

しかし、薄毛に悩んでいる方の中には頭皮の血流が滞っている方が多くいらっしゃるのもまた事実です。実際、ミノキシジルの発毛効果が注目されてから、この成分は世界90ヶ国以上で長年にわたって薄毛に悩む方を救ってきました。

ただ、血流を改善し発毛を促すことになるので、効果が表れ始めるまでにはどうしても一定の時間が必要になります。

Point

  • ミノキシジルは血流改善によって発毛しやすくなる環境を整える

植毛などと違い、ミノキシジルの作用による血流改善は身体の内側から発毛しやすい環境を整えていく取り組みです。使用したからといってすぐに髪がフサフサになるわけでもなければ、1日や2日で変わるものでもありません。

髪はヘアサイクルに合わせて成長する

さらに深く関わってくるのがヘアサイクルです。

髪の毛は2~6年もの時間をかけて太く、長く成長していきます。髪が伸び、抜けるまでの過程には「成長期」「休止期」「退行期」の3段階が存在し、薄毛の代表格ともいえるAGA(男性型脱毛症)はこれらのサイクルが正常でなくなっているのです。

そしてヘアサイクルが正常に戻ったとしても、「休止期」や「退行期」だった場合はいくら栄養が届いても髪の毛の成長は鈍り、抜け落ちていきます。つまり、髪が伸びて薄毛の改善が実感できるようになるには「成長期」でなければならないのです。

Point

  • 「休止期」「退行期」は身体のつくりとして自然に髪が抜け落ちる時期

一般的に正常なヘアサイクルなら成長期2〜6年、退行期2〜3週間、休止期3〜4ヶ月とされています。ミノキシジルの効果が出るまでに6ヶ月は継続するように、となっているのは、退行期や休止期を経て成長期に髪が伸び始めるための期間なのです。

原因2:壮年性脱毛症ではない薄毛のケース

6ヶ月間、毎日コツコツ使用を続けてきたのにどうしても髪に変化が見られない。そんな方は、薄毛の原因がミノキシジルの守備範囲と異なる可能性があります。

先ほども説明したように、ミノキシジルの発毛効果は血管拡張作用で髪の毛の成長を助ける栄養を届けやすくするものです。いくらミノキシジルが最強の発毛成分とうたわれていても、どんな薄毛にでもまんべんなく効く「万能薬」ではありません。

ミノキシジルで効果があるのは「壮年性脱毛症」のみとされています。

「AGAとは別物なのか?」という疑問が浮かんだ方もいらっしゃるでしょう。結論から先にお伝えすると、壮年性脱毛症はAGAの一種です。額の生え際から後退する、頭頂部から薄くなるなど様々な脱毛パターンがあり、ハミルトン・ノーウッド分類だと第一段階から第七段階まで存在します。

AGAノーウッドの分類

原因についても男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)が影響してヘアサイクルの成長期が短くなるというもので、壮年性脱毛症もAGAも変わりません。だからこそ、血管拡張作用があるミノキシジルが効果的なのです。

それではどんな基準で壮年性脱毛症に分類されるかというと、40~50代のAGAが特にそう呼ばれています。

AGAは10代からでも思春期が終わった男性なら発症する可能性のある「男性型脱毛症」。この中に、10~30代までの「若年性脱毛症」と40~50代の「壮年性脱毛症」が含まれているということになります。

ちなみに、ミノキシジルを配合した発毛剤リアップも対象は壮年性脱毛症の方となっています。ただ大正製薬によると、厳密には成人男性であれば若年性脱毛症でも壮年性脱毛症でも同様の効果が期待できるとのこと。

壮年性脱毛症に当てはまる方なら、AGAに適した治療を行えば改善が見込めるということですね。

「AGA」の分類:

  • 男性ホルモンDHTの影響で「成長期」が短くなる症状
  • 年代によって「若年性脱毛症」と「壮年性脱毛症」にわかれる

しかし、薄毛の症状はAGAだけではありません。

例えば、あなたが悩んでいる薄毛が円形脱毛症である場合、ミノキシジルは有効とはいえないのです。日本皮膚科学会は「AGA診療ガイドライン」とは別に、「AA(円形脱毛症)診療ガイドライン」も公開しています。

このガイドラインを見ると、ミノキシジルの推奨度は「C1」で「行ってもよい」止まりです。「AGA診療ガイドライン」では推奨度「A」の「行うよう強く勧める」を獲得していたミノキシジルでも、適した症状でなければ効果は薄いとガイドラインではっきりと示されているんですね。

薄毛治療を行う際には、あなたの症状が何に当てはまるのかをよく確認してから治療法を決めるようにしましょう。

参考:

原因3:ミノキシジルの効果レベルに対する誤解

そして、髪が生えてきたとしてもあまりに少ないなど、思い描いていた理想と現在の姿が違うことで悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

その場合は、ミノキシジルという成分に対して過剰な期待をしている可能性も考えられます。

ミノキシジルは発毛効果が医学的に認められた唯一の成分である、といたるところで取り上げられています。そのため、ミノキシジルさえ使用すればすぐに髪がフサフサになるような誤解も生みやすいのです。

しかし現実には、ミノキシジルを使ってもひと目でわかるような変化が表れるケースはほんのひと握りでしかありません。

ミノキシジルを国内最大濃度の5%配合した「リアップX5プラス」は、1年間にわたる臨床試験結果が公開されています。その結果、改善が見られた方が全体の90%以上いたということは先ほどお話ししましたね。

ただ、この90%の中には「著名改善」「中等度改善」「軽度改善」の3種類の改善度合いが含まれています。

著明改善…密度の高い毛髪成長(薄くなった領域がほぼ完全に被われている。毛髪の密度は薄毛化していない領域とほぼ等しい)

中等度改善…中等度の毛髪成長(薄くなった領域が、新発毛により部分的に被われているが、薄くならなかった領域に比べると密度は低い[容易に識別できる])

軽度改善…軽微な毛髪成長(明確な毛髪成長がみられるが、薄くなった領域をかなり被うということはない)

「著明改善」のみに絞った場合、該当する方はたった1割です。

ミノキシジルに発毛効果があることは間違いありません。ですが薄毛に悩む方が10人、同じようにミノキシジルで発毛を目指したとしても、薄毛が完全に覆われるのは1人に留まっています。

1年間ミノキシジルを使ったからといって、髪が完璧に元通りになる保証はないのです。

注意:

ミノキシジルでも髪が完璧に元通りになる可能性は10%程度しかない

こう言うと落胆させてしまうかもしれませんが、逆に今あまり髪が生えてきた実感がなかったとしても当たり前といえます。いかに発毛剤といっても効果には必ず個人差が出るものですし、年齢や使用頻度、長さ、また生活習慣などによっても変わります。

使用したら全ての人に対して一律に同じ効果が出るものではなく、効果が薄い方がいることは特別珍しくはありません。

ミノキシジルを使い続けてフサフサになっていなくても、使い始める前と比べて髪が薄くなっていないのであれば立派な成果といえます。そもそも現状維持が最初の課題ですから、維持できていることに自信を持ってくださいね。

もし目に見えた改善がなかったとしても、薄毛の進行を押し留めるためにミノキシジルの使用は続けていくべきです。

また、髪の中にはどうしても生えにくい箇所もあります。

特に発毛が難しいとされるのがM字ハゲで、太い髪を確実に生やすことができる治療法は今のところ自毛植毛しかありません。外科治療ならば、信頼の置けるクリニックで適切に毛皮の移植を行うことでほぼ確実な発毛が可能です。

原因4:Agaの原因を取り除けていない

さらに、ミノキシジルで思ったように発毛ができていない場合、AGAの根本的な原因を取り除けていない可能性が考えられます。

ミノキシジルの発毛作用は血流改善による毛母細胞の活性化で得られるもので、高い効果が得られることが証明されていると説明しました。しかし、実はミノキシジルではAGAの原因そのものを取り除くことはできないのです。

すでにお話ししたように、AGAの原因はDHTという男性ホルモンにあります。前髪がM字になっていたり、細い毛が大量に抜けてしまうような状態は、DHTが悪さをしている可能性が高いといえます。

そのため、根本治療ではAGAクリニックなどでも処方してもらえるAGA治療薬「プロペシア」などの薬の服用が効果的です。プロペシア自体には発毛効果はありませんが、有効成分フィナステリドがDHTの生成を抑制します。

「AGA診療ガイドライン」でもミノキシジルと同じく推奨度「A」を獲得しているので、おすすめできる成分です。ただし、女性は使用すべきでないとされている点には注意してください。

ミノキシジルを使っていてもなかなか薄毛が改善しない、細い毛が抜け落ちるのが留められない、といった時には併用を検討してみましょう。

ミノキシジルが効かない原因と対策まとめ

いかがだったでしょうか?

ミノキシジルが効かないと思える理由は幾つかありますが、それぞれの状況に合わせて対策を取るなら今よりも薄毛を改善することは可能です。

最後にこの記事でのポイントをまとめると、

ミノキシジルが効かない原因と対策
  • 半年経過していない → 焦らずに6ヶ月以上は継続して様子をみる
  • 壮年性脱毛症ではない → 症状に合った治療に切り替える
  • 効果レベルに対する誤解 → ミノキシジルに対して現実的な期待を持つ
  • AGAの原因を取り除けていない → フィナステリドなどのAGA治療薬を併用する

    以上の方法で対策できることをお伝えしてきました。

    ぜひこの記事を参考にしながらふさわしい対策を取っていただければ幸いです。